
出版社:文芸社 著者:大野靖志 定価:1,680円

●プロローグ― 言霊によって現実を変える具体的な方法を初公開 ― どうして日本語は美しいのか? ― 言霊(ことだま)は「単なる迷信」ではない ― 西洋的価値観は私たちを幸せにしたか ― 日本― 新しい文明のパラダイムを提示しうる国 ― いにしえの叡智を今に伝える言霊学と伯家神道 ― 階層性と統合性によって知識を整理する ― 本書の使命とその方法論
伯家神道の秘儀継承者・七沢賢治が明かす神話と最先端科学の世界
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クイント・エッセンスの多方面への応用
その後のさらなる試用試験において、クイント・エッセンスは遠隔地にいる人、物にも作用しうることが分かってきた。
受け手を特定する情報をQEカードに入れて適切な言霊を発振するだけで、その受け手の脳と細胞に健康へ向かうスイッチが入るのである。
さらに、クイント・エッセンスの作用は人ばかりでなく、動植物や天候に及ぶことがあることも分かってきている。
農業の業界紙、月刊『農業経営者』(農業技術通信社)の記事によると、イナゴが大発生している水田に対し、イナゴが稲の品質や収穫量に影響を及ぼさないようにという設定の下、その水田から遠く離れた七沢研究所からクイント・エッセンスを作動させる実験を行ったところ、実験開始翌日にはイナゴが稲に止まったまま死んでいたという。
比較のために対照区として設定した、隣接する水田では変わったことは何も起きなかったという。これはまさしくクイント・エッセンスの作用であったと考えていいだろう。
さて、ここだけを見ると、人間の都合に合わせてイナゴを駆除(くじょ)したようにも思えてしまうが、実はこの実験の前提として、七沢氏は水田の所有者に次のようなお願いをしていた。
「そもそも、神道の世界には害虫を駆除するという概念はありません。害虫という概念は人間の勝手な解釈に過ぎないわけです。山川草木、禽獣(きんじゅう)蟲魚(ちゅうぎょ)のすべての存在、水田、畑、用水路にいたるすべての場所に神の魂が宿っています。人間はそのすべてと共存共栄していくというのが神道の基本的な概念です。
しかしながら、私たちは人間文化の社会に暮らしていますから、農作物が全滅するような非常事態には駆除もやむを得ないでしょう。とはいえ、やはり常日頃から禽獣蟲魚と共存共栄するための配慮は必要だと考えます。具体的には、農地の近隣に禽獣蟲魚のエサ場を用意したらいかがでしょうか」
おおよそこのような趣旨のことを七沢氏は伝えたという。
その後、この水田の所有者は水田脇の土手一面をエサ場としてそこでソバを育て、また用水路に魚道を造ることでカエルやドジョウの生息できる環境作りを行った。その結果、スズメは稲を食い荒らさなくなり、そのほかの禽獣蟲魚による被害も起こらなくなったということだ。
かつて、雨乞いは天皇の重要な責務であり、言霊の力でそれを成功させることが、天皇の王たることの証明でもあった。そんないにしえの雨乞いを思わせる、クイント・エッセンスによる天候操作は次のように行われた。
先ほど紹介した水田の所有者は、稲刈りの時期を何とか晴れにしてほしいと七沢氏に依頼。天候の操作は安易に行うべきではないという七沢氏の考えから、3日間限定でクイント・エッセンスを作動させたところ、その人の水田のある地域だけが円を描くように雲がない状態となり、そこから少しずれた場所では雨が降っているという信じられないような状況になったという。
ただし、これには後日談がある。
無事に収穫が終わったので、その人物が「もうこれ以上晴れるのは終わりにしてください」と七沢氏に依頼したところ、その翌日から一週間ずっと雨が続いたのだ。つまり、人為的に雨を止めていたことの反動が起きたのである。
その人はそれを目(ま)の当たりにして、自然の動きに対して余計なことはしない方がいいと感じたという。七沢氏が「天候の操作は安易に行うべきではない」と考えていたのも、そういうことだったのだろう。
もう一つの天候操作の事例にも触れておこう。
静岡県浜松市で農業を営むHさんは、クイント・エッセンスに「ビニールハウスが地震、雷、そのほかの災害から守られる」という設定をした。そして、ゲリラ豪雨が起こった際に雨雲のレーダーを見ると、自分たちのハウスを避けるように雨雲が流れていくことに気づいたという。少し離れたところは土砂降(どしゃぶ)りなのに、自分たちのハウスの周囲だけが普通の雨で済んでいたのだ。
このような天候操作に関して、七沢氏は次のように推測する。
「これはおそらく、クイント・エッセンスが地電流(ちでんりゅう)に作用して天候を操作しているのだと思います。地球上であれば地電流がつながっていない場所はないので、理論的にはどの地域のどんな場所の天候であっても操作することは可能だと思います」
病気の改善から、かつての天皇が行っていた雨乞いの業(わざ)まで、これほど多様な応用のできるクイント・エッセンスではあるが、まだまだ改良の余地があると七沢氏は考えている。
また、これまでの経験から、クイント・エッセンスに確かな効果があることは分かっているが、それがどういう原理で作用しているかという理論面が十分に追いついていないため、現時点では、言霊学と伯家神道、そして量子論などを総動員して構築した仮説を検討している段階である。
そこで、完成された「製品」というよりは「半製品」として、必要とする人には実験に参加してもらうような形でクイント・エッセンスを手渡していたという。