
出版社:文芸社 著者:大野靖志 定価:1,680円

●プロローグ― 言霊によって現実を変える具体的な方法を初公開 ― どうして日本語は美しいのか? ― 言霊(ことだま)は「単なる迷信」ではない ― 西洋的価値観は私たちを幸せにしたか ― 日本― 新しい文明のパラダイムを提示しうる国 ― いにしえの叡智を今に伝える言霊学と伯家神道 ― 階層性と統合性によって知識を整理する ― 本書の使命とその方法論
伯家神道の秘儀継承者・七沢賢治が明かす神話と最先端科学の世界
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言語エネルギーを周波数として発振する試み
言語と哲学の関係、あるいは言語と人間心理との関係から考えて、「構文の五階層」が優れた手法になりうるだろう。
だが、その実践には知的なプロセスを冷静に踏んでいくことが必要とされるため、混乱状態にある人や感情的になっている人、あるいは、子どもや高齢者、病人などには向かないかもしれない。つまり、万人向きの手法とはいえないのである。
そこで、七沢氏が考えたのが、言語の持つエネルギーを周波数として発振させて、人の脳とDNAへ最もよく共鳴する形で祓詞を奏上する機器を作ることであった。これなら、誰もが言霊の恩恵にあずかることができる。
その機器の開発にあたり、七沢氏にとって強力なパートナーとなったのが、臨床脳波学(生理心理学)の権威である山梨大学名誉教授の椙村(すぎむら)憲之(のりゆき)氏である。
その出会いは2006年のことであった。
椙村氏は、大学生のときに「意識とはいったい何なのか」というテーマに取り組み始め、意識を客観的に知る方法として、必然的に脳波研究の世界に入ることになったのだという。そして、そのような科学的探求の一方で、氏は身をもって変性意識を実証するために坐禅(ざぜん)や瞑想、気功といった意識を変容させるテクニックの実践も並行して行い、その中で宇宙との一体感などさまざまな意識体験を重ねていく。
その後、インドの瞑想の師からの勧めで探求の方向を神道へ向けた椙村氏は、縁あって七沢賢治氏をその師と仰ぐことになり、伯家神道のご修行に取り組むことになる。その経緯については本書巻末の椙村氏による寄稿文に詳しいので参照していただきたい。
七沢氏にとってもまた、椙村氏との邂逅(かいこう)には大きな意味があった。椙村氏の専門とする脳波が、言語エネルギーを心身へ作用させる上で重要な鍵であったのだ。その脳波に合わせた周波数(低周波)で電磁波を発振させ、そこに言語エネルギー(言霊)を載せることで、脳へ影響を及ぼそうというものである。
脳波は、β(ベータ)波が13〜30ヘルツ、α(アルファ)波が8〜13ヘルツ、θ(シータ)波が4〜8ヘルツというように周波数ごとに分類されており、周波数が低いほどリラクゼーションや睡眠へ近づき、周波数が高いほど覚醒へ向かうと一般的には理解されている。
だが、脳波は脳におけるシナプス(神経細胞間の接合部位)後部の集合電位であるため、結果的にそれは、異なる周波数の電磁波が複合波(ふくごうは)として合成されたものとなる。
当然、波形は整ってはおらず、複雑な様相を呈することになる。それを各周波数帯域ごとに解析することで初めて、β波がそこにどれくらい含まれているか、α波がそこにどれくらい含まれているか……といったことが分かるわけだ。
そのような前提を踏まえ、七沢氏は椙村氏の助言を仰ぎながら、国際脳波学会の基準に沿って0〜50ヘルツの周波帯を9層に分け、各層から言語エネルギーを発振し、さらにそれを一つの複合波として合成するシステムを構築した。
七沢氏と椙村氏は、さらに、日本語の一音一音が大脳皮質の誘発電位にどのような変化をもたらすのかを調べていった。
その変化は微妙なものであるため、一音につき10回から100回程度の試験を行い、その結果を重ね合わせてコンピュータで処理することにより、電位変化に含まれるノイズ成分を除去。その結果、脳に言語エネルギーを入れる際に最適な一音ごとの発振周波数が特定されることになった。