出版社:文芸社 著者:大野靖志 定価:1,680円
●プロローグ― 言霊によって現実を変える具体的な方法を初公開 ― どうして日本語は美しいのか? ― 言霊(ことだま)は「単なる迷信」ではない ― 西洋的価値観は私たちを幸せにしたか ― 日本― 新しい文明のパラダイムを提示しうる国 ― いにしえの叡智を今に伝える言霊学と伯家神道 ― 階層性と統合性によって知識を整理する ― 本書の使命とその方法論
伯家神道の秘儀継承者・七沢賢治が明かす神話と最先端科学の世界
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言霊について深く理解するために、是非お役立て下さい。
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「構文の五階層」で自らの現実を創造する
「構文の五階層」をしっかり使いこなせるようになるために、もう少し例を挙げておこう。一人称構文・他人称構文を見たら、そのあとの構文は読者ご自身でつくってみるなどして、構文をつくるコツをつかんでほしい。
なお、ここで挙げるのはあくまでも一例であって、実際の構文を作成するときに各自の参考にしてもらうための例文である。
[ケース1病気を治したい]
一人称構文
「私はがんを患っており、死ぬことを恐れている。だが治療も怖い」
他人称構文
「医師は抗がん剤を勧めてくる。副作用を恐れる私の気持ちを分かってくれないようだ」
複合一人称構文
「私は死の恐れ、治療に関する恐れから解放されたい」
優先構文
「恐れは免疫力を低下させて病状の悪化にもつながる。だから、笑顔を取り戻すために何か楽しいことに取り組もう。そして私は、前向きな姿勢で医師とよく話をして、治療への恐怖を克服し、治療に取り組んでみよう。もし、医師の説明に納得いかなければ、別の病院でセカンドオピニオンを求めよう」
自在構文
「人間はただ生きればいいのではなく、情緒的に安定し、安心の中で生きることこそがその本来の姿である。この病気はそのことを教えてくれた気がする」
七沢氏のコメント
「以前、ちょうどこの例題と同じような状況の人がいました。この方は西洋医学への不信感から代替医療にばかり取り組んできましたが、その結果、骨転移まで起こしてしまい、余命宣告が出る事態になったのです。
しかし、自分自身の情緒を客観観して感情を整理したところ、安全と思える範囲で西洋医学を取り入れることを決意します。そして、低濃度の抗がん剤の投与を受けながら、落語などを聞いて生活に笑いを取り入れることを心がけた結果、がんの病巣は半減し、医師とも心を通わせて、心にゆとりをもって治療に励むようになりました」
[ケース2早く結婚したい]
一人称構文
「年齢も年齢だし、そろそろ結婚したい。さすがに焦りが出てきた」
他人称構文
「しかし、条件の合う相手がなかなかいない」
複合一人称構文
「結婚できない焦りを解消したいが、相手選びで妥協したくはない」
優先構文
「客観的に考えると、結婚できないことには自分にも反省点がある。異性に対する態度が変わらないことには良い出会いもないだろう。まずは自分を改めて、周りにも結婚したい旨を告げておけば、やがて良い縁がやってくるだろう。とりあえず待つとしよう」
自在構文
「そもそも結婚とは条件だけで決めるものでもなく、機縁(きえん)によっても導かれるものだ。また恋愛だけをするのとは違い、家庭を持って、愛されるばかりでなく、夫や子どもを愛することも学ばなければならない。そのような愛を目指していくことができれば、良縁はきっとやってくるだろう」
七沢氏のコメント
「問題にかかわる具体的な他者が特定されない場合には、このケースのように、『他人称構文』のところに自分を取り巻く状況を書くといいでしょう。
結婚に関する悩みは現在多くの人が抱えていると思いますが、人に愛されることばかりを求める『恋』の段階にとどまっていては、相手の条件ばかりを気にして、いつまでも良縁に恵まれないことになりがちです。
結婚とは、双方の愛が広がっていき、家族愛へと発展させることであると理解してください。そのことに気づいて『愛』に目覚めるとき、きっと良縁がやってくることでしょう」
[ケース3商売がうまくいかない]
一人称構文
「商売の売り上げが不振で、このままでは不安だ」
他人称構文
「上客(じょうきゃく)が少ない。クレームをつけてくるような客は業務の邪魔になるので来ないでほしい」
複合一人称構文
「不安を一掃するために、斬新な打開策を打ち出したい」
優先構文
「これまでは客から非難されたくなくてクレーム客を嫌っていたが、よく考えれば、そのクレームからこちらの商売の欠点を学べたなら、クレーム客も上客になってくれるにちがいない。そこから斬新な打開策も生まれてくるだろう。これからはクレーム客から学ぶ姿勢を心がけよう」
自在構文
「商売における鉄則は『お客さまは大切な解答を持ってくる』ということだ。商売を成功させるには、お客さまの知恵を借りることが必須である」
七沢氏のコメント
「客という存在は何か問題があればクレームをつけるのが当然です。もちろん、嫌なことを我慢してクレームをつけてこない人も多いのですが、そういう人よりも、実際にクレームをつけてくる人の方が商売をやっている側にとっては大変ありがたい存在だといえます。
『クレーム客をゼロにしたい』という部分だけで進めてしまうと、クレームは確かにゼロになったがお客さまもゼロになった、ということになりかねません。客観視をしないと見えてこない世界です。
『お客さまは大切な解答を持ってくる』―ビジネス系の自己啓発書に書いてあるのは、究極的にはこれだけだといっていいでしょう。それは商売の鉄則であり、そこに気づける人が成功を手にします。そして、その気づきのためには、『構文の五階層』によって自らの商売を客観視することが大切です」